Kyo Co. のブログ

伝えたい、自分の目で見たものを、自分の言葉で。この世界の多様性への気づきが、自分らしくまた互いの生き方を尊重できる社会に繋がることを願いながら。

ミャンマーのクリスマス事情

ミンガラバー!(ミャンマー語の朝晩兼用こんにちは)

 

日本含め海外はクリスマスモード全開ですね。

そう、事実今日はクリスマス! 

SNSを通じて、‘Merry Christmas’と飛び交っていてホリデーモードが伝わってくる。

 

 

果たしてここ、ミャンマーでは!?

 

 

正直、もしSNSが存在していなかったら、私は今日がクリスマスということを忘れ去っていただろう。

 

 

と言うほど、私の住む街ピーでは、クリスマスモードは皆無。

 

いや、正確に言うと皆無ではない。地味に飾りつけは見られるし、小さなクリスマスツリーが売っているお店も2件発見した。が、何れも意識しないと気づかないレベルの変化である。

 

クリスマスを祝う文化が無い背景には、やはり宗教が密接に関わっているだろう。

 

国民の9割が仏教徒であり、暦や年間の行事は仏教に沿ったものがほとんど。

キリスト教徒は5%程度存在していると言われるものの、地域的・民族的に偏りがあり、私が暮らす街ではやはり主流は仏教である。(しかし、実はクリスマス当日の25日は、祭日と定められている。これは恐らく、仏教以外の宗教にも配慮した祭日設定なのだろう。)

 

またクリスマスどころか、西暦の年越しを祝う文化も無いため(ミャンマーの年越しは旧暦で祝い、4月にある)、日本の様なお正月感は一切無い。今年も年末はただの週末というだけである。(2018年からは元旦だけ祭日となったのが日本人の私としては救いだが)

 

また宗教だけではなくこちらの気候も、クリスマスや年越し感を感じさせない一つだと思っている。

 

私が生まれ育った日本、また滞在経験のあるアメリカやイギリス等でもクリスマス、年越しは冬であった。ので、クリスマス=真冬という感覚が身に染み付いている。

 

しかし実は、、ミャンマー今の季節は少し寒くなるのである。

 

少し脱線するが、ここでちょっと、紹介したい。

ミャンマーの冬事情を。

 

朝晩は結構冷える中、街行く人々の装いが、私にはかなりツボなのである。

 

その様子の一部。

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 朝の通勤中?のおばちゃん。頭だけ見ると、北欧スタイル?

 

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上半身は、ジャケット、セーター、ニット帽、マフラーと思い思いに皆かなり着込んでいる。

 

しかし、足元は皆、ビーサン!!

衝撃だ。

 

 

何故、靴を履かない。

 

と、突っ込みたくなるものの、かく言う私も、足元はビーサン。

(私は単にミャンマーに冬があることを知らなかったため、靴を持ってくるのを忘れたのである。)

 

まぁ、ロンジー(ミャンマーの伝統的且つ日常的に着用されている衣装)に靴は合わないということ、また靴の市場もまだまだ小さくビーサンより高価なため、靴は主流ではない。

 

当方所属先団体の守衛さんも、バッチリ?の防寒。

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といった様に、ミャンマーの冬は、地元の人たちはかなり着込んでいるものの、実際は欧米人なんかはまだTシャツで過ごしている、というくらい、冬という冬ではない。

 

そのため、話を戻すと、どうもクリスマス感は私の中で全く芽生えないのである。

 

しかし近年、そんなミャンマーでも、ヤンゴンなどの都市ではクリスマスのイルミネーションや飾りつけが至る所で見られる。年々、増えている様だ。クリスマスだけではなく、ハロウィン等の西洋的イベントも徐々に盛り上がりを見せている様子。ちなみに、先週行ったカンボジアでも、クリスマスのイルミネーションが多く見受けられた。

 

宗教的な背景だけではなく、グローバル化の流れ、また昨今のSNSへのアクセス拡大により、海外の文化の広がりは益々勢いを見せ、ミャンマーのクリスマス事情もこれから変わっていくのだろう。

 

日本も、歴史的には仏教国でありキリスト教信者も多くは無いものの、ハロウィンやクリスマスを祝う文化が一般的に広く浸透していることは、周知の事実である。

 

世界中でこの様に文化的に類似してしまうことは、個人的に少し寂しく思うも、共通の行事を祝い合う一体感は悪くないとも思う。また同時に、どんな民族、宗教であっても、誰もが自分の信じるものを抑圧されることなく自由に祝えることが出来、それを互いに尊重出来る世界を願う。

 

以上、今日もパゴダが眩しいミャンマーからのクリスマスレポでした。