Kyo Co. のブログ

伝えたい、自分の目で見たものを、自分の言葉で。この世界の多様性への気づきが、自分らしくまた互いの生き方を尊重できる社会に繋がることを願いながら。

国際機関に入職したばかりの3ヶ月前の自分に言いたいこと。

JPOとして国連の世界に初めて入り、3ヶ月が経過した。任務先への渡航が無く、日本からのオンラインでの勤務だったこともあり、最初の2ヶ月間は割とゆったりと時が流れ(年末年始のホリデーシーズンも含め)ている感覚があったが、3ヶ月目くらいから少しづつ仕事を与えてもらい、毎日毎週あっという間に終わる感覚になりつつある現在。

 

入職当時の右も左も全く分からなかったロスト状態の自分と今の自分は大きく変わっているわけではないが、少なくともこの3ヶ月で経験したことをもとに、当時の自分へのメッセージとして残しておきたい。

 

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Free-PhotosによるPixabayからの画像 

 

期待するな

国連の世界に憧れ、やっとその入り口に立てた自分をまずは褒めてあげよう。しかし、国連もユニセフも人が作っている組織であり、完璧ではない。この世の中に完璧なものなど無いように。だから、国連に対する過度な期待は捨てて、現実的な視点や姿勢で取り組もう。実際、オンボーディングの制度がしっかりとある様で、不十分な面は沢山あり、不安やストレスが溜まることはある。民間企業などと比較しても手取り足取り新入社員を育成するなんてシステムは存在しない。組織体制や制度が無いわけではないが、ユニセフは190ヵ国以上に存在しているグローバルな組織だ。だから、その制度はグローバルでシステム化され、各々の国や個々のニーズに合致していないことも多い。その中で、地道に頼れる人を見つけながら、主体的に動いていくしかない。組織に頼らず、自助努力が必要となる。加えて、日々の業務も民間企業などと比較するとスピードが遅く、また業務が細分化されているため、個々の業務範囲も限られているため特に最初のうちは自分の業務レベルの貢献度に失望することもある。また、一つ一つの仕事は地味なものも多く、勝手に抱いていた華々しい舞台と呼ぶには程遠く感じることもある。

 

焦るな、コツコツと。

いち早く成果を出し、将来のキャリアに繋げたい気持ちは重々に分かる。しかし、焦るな。短期的な成果や、評価ばかりに集中してしまうと、それはストレスになることもあるし、本当に重要なことへの理解への時間を十分に割けなくなる。しっかりと組織のこと、あらゆるシステム、国や活動の背景、活動の原則などを理解していかないと、後に物事を動かせない。勿論ユニセフ固有のことも沢山あり、それが他にどの程度必要なのかは見極めが必要な部分があるが、少なくとも組織の仕組みを理解しておかなければ、この場では戦えない。だから、成果や評価ばかりに焦る自分を抑えて、毎日コツコツと分からないことを聞いたり、調べたり、理解することに努めよう。日々膨大な量の新しい情報が自分の脳内に入ってくるのだから、それの咀嚼時間となる復習時間も設けるべきだ。その日々の継続した努力が、きっとその先の道に繋がっていくはずだ。

 

楽しめ

リモート勤務ということもあり、現地の国にもオフィスにも行ったことが無く、同僚にも会えず、実際に国連勤務の醍醐味をほぼ感じられてない感覚は分かる。全てがオンラインや文書を通じての情報で、1日それを眺めていても人間としての感動は無いだろう。しかし、それでもあなたは繋がっている。一緒に働く上司、同僚と、繋がり始めたのだ。その新たな出会いに感謝し、彼彼女らと働ける喜びを忘れず、同じ時間を共有しながら自分が携わる仕事に価値をつけていこうではないか。一つ一つのコミュニケーションを大事にしながら、仕事を楽しむという感覚を忘れず周囲と共に。成果を出さなければならない、正しくいなければならない、あらゆる方向からプレッシャーを感じるかもしれない。でもその大抵は自分自身の内なるものから来るものである。プレッシャーに負けずに、全力で今を楽しんだら良い。あなたがここにいるのは、他の誰でもなく自分で選択したことなのだから。楽しむもそうでないのもあなた次第。一度きりの人生、自分の思考、行動を選択していこう。