小さくて大きい思い出(30日ブログチャレンジDay6)
人生で2回目の海外旅行はパリだった。
小学校4年生くらいの時の、年越しの時期くらいかな。母親にローマと合わせて一週間くらいのツアーに連れて行ってもらった。日本よりももっと寒いということで、沢山着込んでいた記憶がある。
まだ小さかったし外国だったから、いつも母親にくっついていたと思う。母親がちょっと待ってて、と言ってどこかに行くと、私は一歩も動かずずっと黙って待っていたそう。
ツアーだったので、現地のフランス人ガイドのおばさんがいた。おばさんと言っても、お洒落な恰好をしてマダムといった感じだった。
ツアーの途中で、パリのとあるお店に入った。
そのお店には、子豚の置物が沢山並んでいた。
私はすっかりその置物に見とれていたが、母親に欲しいとねだることはしなかった。
そのお店を出てツアーバスに戻るとき、そのマダムガイドが、そっと私に包みをくれた。
開けてみると、なんとそこにはさっき見てた子豚の置物が。
ピンク色のエプロンをした赤ちゃんの様な可愛い子豚。
私が見ていたのを見てくれて、プレゼントしてくれたのだそう。
小さい頃のことだから、はっきり全てを覚えていないが、この時の嬉しかった記憶はしっかりと残っている。プレゼントだけでなく、このガイドさんは非常に私のことを可愛がってくれた記憶もある。マダムガイドが英語だったかフランス語だったか私には当時分からない言語だったけど、とにかく暖かくしてくれた。
この体験で、私はフランス、フランス人のイメージが良くなり、帰国後もフランスの国旗をビーズで作ったりしていた。
こういった個人的な体験が、国のバリアを越えて、世界中が自分に近くなる瞬間であると思う。
そして、ガイドさんにもらった子豚の置物は今も大事に大事にとってある。